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報告書

大気中放射性核種の測定法の開発、環境挙動、内部被曝評価に関する研究

天野 光

JAERI-Research 96-029, 190 Pages, 1996/06

JAERI-Research-96-029.pdf:5.55MB

人間の呼吸に関わる地表面近傍大気中に存在する放射性核種で濃度が高くかつ人への被曝が無視できない、天然放射性核種である$$^{222}$$Rnとその短半減期娘核種($$^{218}$$Po、$$^{214}$$Pb、$$^{214}$$Bi、$$^{214}$$Po)、宇宙線生成核種である$$^{7}$$Be、人工起源である$$^{90}$$Sr、宇宙線でも生成し人工起源でもある$$^{3}$$H、を主に取り上げ、それらの簡便でかつ精度の高い測定法の開発、大気中濃度変動や地表面への沈着挙動、植物への移行等の環境中挙動の解明、及び呼吸による内部被曝線量評価を行ったこれまでの研究成果をまとめたものである。

論文

Experimental and analytical study on cesium iodide behavior in piping in WAVE experiment

日高 昭秀; 五十嵐 実*; 橋本 和一郎; 吉野 丈人*; 杉本 純

PSI Report Nr. 97-02, p.531 - 544, 1996/06

シビアアクシデント時の原子炉冷却系内におけるCsIの沈着挙動を調べるために、小規模配管を用いたWAVE実験を実施し、結果を3次元熱流動解析コードSPRAC及びFPエアロゾル挙動解析コードARTを用いて解析した。実験では、PWRホットレグ入口を模擬した配管内でCsIエアロゾルを発生させ、キャリアガスとして窒素と水蒸気を注入した。その結果、キャリアガスの種類によってエアロゾルの粒径が異なり、その結果沈着分布に差が生じた。窒素雰囲気下のCsIエアロゾルの挙動は、主要な沈着機構がガスの温度勾配に依存する熱泳動でることから、熱流動とエアロゾル挙動解析を密接に結合させることによりARTは実験結果を適切に再現した。一方、水蒸気雰囲気下のCsIエアロゾル挙動を模擬するためには、既存の解析モデルの予測よりも大きなエアロゾル粒径を仮定する必要があった。水蒸気雰囲気下のエアロゾル成長機構を解明する必要がある。

口頭

ソースターム評価手法の高度化に向けたFPの化学に関する研究,2; FP移行挙動におよぼす制御材ホウ素の影響

佐藤 勇; 大西 貴士; 廣沢 孝志; 田中 康介; 逢坂 正彦; 小山 真一; 所 大志郎*; 石ヶ森 俊夫*; 関 崇行*; 品田 雅則*; et al.

no journal, , 

FPの模擬物質としてCsIを加熱・蒸発させ、移行経路にある温度分布を有する配管に沈着させた。このCsI沈着表面に、より高温で加熱・蒸発したB$$_{2}$$O$$_{3}$$を接触させることで、Cs及びIの沈着・移行挙動に及ぼすホウ素の影響を調べた。その結果、沈着したCsIがホウ素蒸気により再び気相化学形となり、低温部へ移行している可能性を明らかにした。

口頭

ソースターム評価手法の高度化に向けたFPの化学に関する研究,5; 多様な雰囲気下での燃料加熱技術の開発

廣沢 孝志; 佐藤 勇; 田中 康介; 逢坂 正彦; 小山 真一; 所 大志郎*; 石ヶ森 俊夫*; 関 崇行*

no journal, , 

BWRにおけるシビアアクシデント雰囲気条件下でのFP放出実験が可能となるように、既存のFP放出挙動試験装置にて、多様な雰囲気で加熱試験を実施するための技術的検討及び検討結果をもとにした改造部品の試作を行い、その性能確認試験を実施した。その結果、高温下でのタングステン部品の酸化反応の抑制が確認でき、高酸素分圧下試験の見通しを得た。

口頭

高速炉燃料の過熱時における放射性物質放出挙動,2; 放出核種分析

大西 貴士; 田中 康介; 佐藤 勇*; 石川 高史; 廣沢 孝志; 勝山 幸三; 清野 裕; 大野 修司; 浜田 広次; 所 大志郎*; et al.

no journal, , 

照射済高速炉燃料の加熱試験により放出されたFP等の放射性物質が沈着した部材(サンプリングパーツ)を対象に、核種分析を実施し、高速炉のソースターム評価に資する基礎データを取得した。

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